施設看護師のKanです。
介護施設のフロア責任者と看護主任を務めています。
現在、私が「介護士から看護師を目指した経験」を自分史として執筆中です。
入学当時から、先生や先輩からは「准看護師試験の勉強はコツコツやったほうがいい」「1年生から問題集を解くべきだ」というアドバイスをよく耳にした。
でも、私は声を大にして言いたい・・・。
「そんな時間はどこにもない!!」
仕事、学校、課題、そして実習。その合間に自分の時間も確保しなければならない毎日で、コツコツなんて正直言って理想論。働きながら、家庭と両立しながら通う毎日において、非現実的である。
私が准看護学校の2年間で痛感したのは、試験よりも実習を乗り越えることのほうが圧倒的に大変だということ。働きながら、子育てしながら生活リズムを作れず、実習の指導や課題に押しつぶされ、去っていった仲間を何人も見てきた。准看護学校で先生が言った、「ここで諦めたらただの人。諦めなかったら准看護師」という言葉はシンプルだが、本当にその通りだった。
試験や実習を一つひとつクリアするたびに退路はなくなり、ただ一筋の道を信じて進むしかなかった。
正直に言えば「この子で大丈夫かな?」と心配になるような学力の子でも、最後にはみんな准看護師になっている。試験の合格率が例年97〜98%と非常に高いのは、学校での学びと実習という過酷なハードルを、泣きながらでも越えてきた人たちだからだと思う。
私が本格的に准看護師試験の勉強を始めたのは、1月に入ってから。
それまでは模試の成績も決して褒められたものではなかった。1年次に1回、2年次に2回受けた業者の模擬試験は、ただ受けていただけ。対策なんてする暇もなく、良い結果が出るはずもなかった。
准看護師試験には明確な出題傾向がある。各都道府県知事が実施するこの試験は、マークシート方式で全150問。准看護学校で学んできた、全11科目から構成される。私は過去問を片手に、ひたすら解いて「わからないを消していく」作業を繰り返した。通勤や通学のバス移動中は、スマホのアプリを活用した。看護師国家試験の過去問アプリを使ったが、出題基準は違えど医療の基本は同じで、隙間時間を有効に活用していた。
試験直前の1月からは学校での学習も資格試験一色になる。
学校でも毎日ひたすら問題を解き、最後の模擬試験では前年度の問題がそのまま出て、なんと満点を取ってしまった。私が優秀なのではなく、笑ってしまうくらい、過去問が体に染みついていたのだ。
試験の前には1週間ほど休みをもらった。
約2年間頑張り続けた姿は、職場でも理解されつつあった。
2016年2月、私が准看護師試験に臨んだその日のことは、正直ほとんど記憶に残っていない通過点の一つだ。会場の大きなキャンパスに足を踏み入れたとき、不思議と不安はなかった。試験時間は午後1時30分から4時までの2時間半。何より心強かったのは、隣を見れば、いつも一緒に試験や実習を乗り越えてきたクラスメイトたちがいたことだ。場所は違えど、周りにはいつもと同じ顔ぶれがいる。それが何よりの安心材料だった。問題用紙を開くと、過去問と類似した問題がほとんどを占めていた。一方で初めて目にする問題もあり、余裕があったわけではない。合格ラインである総得点の60%以上はクリアできたものの、高得点とはいかなかった。だが、こうして私はフリーターから介護士になり、准看護師になった。
実は准看護師試験は、受験地域を変えて他県の試験を受験するという選択肢がある。
私の学校でも、成績に不安がある人は案内を受け、念のために他県でも受験していたようだった。
今、同じように働きながら看護師を目指そうとしている人に伝えたいのは、看護師になりたい今の自分を追い詰めすぎないでほしい。
実習の指導や、日々の生活リズムを守ることに精一杯なのは当たり前。
大切なのは、学習と経験から「知らなかったことを知り、分からなかったことがわかるようになる」という積み重ねだ。
できなかったことができるようになっていく、その成長こそを大切にしてほしい。
准看護師試験は、出題傾向を把握し、過去問を繰り返せば必ず合格できる。
ただの通過点にすぎない。
本当に大切なのは、過酷な実習を乗り越え、自分を見失わずにここまで歩んできた、あなた自身の心だ。
介護士から施設看護師になりたいと願い、准看護学校に入り、試験に合格し、資格を手にした私は、それまで働いていた介護施設へは戻らなかった――。
次は、施設看護師にならず「病院」へと飛び込んだ時の話をしようと思う。私の経験が、社会人から看護師を目指す方々の背中を少しでも押せたら嬉しいです。
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